
午後6時

母の置き土産、ハイビスカスがまた花をつけた

むかし、私は自由だった
自分のことだけを考えて生きていればよかった
自分の好きなことに夢中になって生きていてよかった
自分の生活があり、自分の生き方があり、自分を自立した人間だと思い込んでいた
いま、君に出会って
いままでの私はなんてこどもだったんだろうと思った
自分の好きなことをする時間なんてない
すべてきみに振り回されっぱなし
まったなし、先の読めないきみとの生活
そして、そのことに不満を感じたりする余裕さえない
きみとふたり
必死に一時間一時間を過ごしていて
なりふり構わず
食事をとるのも忘れて
背中や腕の痛みも忘れて
自分よりも大切なものが出来て、自分よりも守りたいものが出来て、すべてが不自由になった
だけど
むかしの私に還りたいとは思わない
「生きる」ことの本当の意味を、きみに出会って知ったような気がする
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