2010年7月14日水曜日

母親製造工程

午後6時25分
おかあさんがどうしてあんなに心配症なのか。
わかった。

ミルクは足りてる?
すこし部屋が暑いのかな?
眠れなくてぐずってるの?
おむつが汚れているのかしら?
寂しいの?
遊びたいの?

赤ちゃんは泣くことでした意志を伝えられない。
ただ、泣くだけ。

だからお母さんは、あれかな?これかな?って心配する。
心配して、あれこれ世話を焼いてみる。
おむつを替えてみたり。
ミルクをあげてみたり。
抱っこしてとんとんしてみたり。
それでも泣き止まなくて途方にくれたり。

だから、おかあさんは。
きみが大人になってからも、心配ばっかりするんだ。
大人になったきみは、いつの間にか親になにも言わなくなってしまうから。
赤ちゃんのときは泣くだけで、大人になったら自分だけの世界を持って。
きみがどうしたいのか、なにを思っているのか。
わからないから、おかあさんはひたすら心配する。
むかし、きみが赤ちゃんだったときに、そうしていたように。

ご飯ちゃんと食べてるの?
あなたは風邪を引きやすいんだから気をつけなさい。
そんなに気を使わなくても、大丈夫よ、誰でもそんなものなんだから。
自分のことを一番に考えなさい。

そうやって、おかあさんは作られていくんだね。

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