不思議なんですよ、まるでオフィスビルの1階、味も素っ気もないビジネスフロアみたいな感じなんです。
最初はケーキ屋さんだって気がつかなかったくらい
店内、天井が高くて気持ちいい!
説明不要?苺サンドショート♪
ここ、気に入りました!
フランス料理のすべて、みたいな本。驚きの価格
知ってます?これがモモちゃんシリーズです♪
本が好きなのですが。
古本はあんまり好きじゃない。
それから、専門書はあまり必要じゃない、一般の文芸とかエッセイで十分な人。
なので、本好きとはいえあまり神田の古書店街には行った事がなかった。
お天気がよくて、散歩に出かけたくなる。
どの町にいってみようか・・・
お散歩本を開いて、よし、今日は神田へ出かけてみよう。
お目当てのひとつは、神田の藪そば。
このところいたく傾倒している池波正太郎の食エッセイ。
池波正太郎の愛着のひとつに、この「蕎麦」がある。
で、西日本はどちらかというと「うどん食い」なんですね。(と、私は勝手におもっている)
うどん屋さんはたくさんある、蕎麦屋さんはあまり見ない。
東日本にきたら、蕎麦屋さんばっかりうどん屋さんはあまり見ない。
讃岐うどんブームで最近うどん屋さんも見るようになったけれど、上京した当初は、蕎麦屋さんで「うどんも出来ます」って感じだったので、西日本と逆だな~と思っていました。
そしてよく言われる出汁の違い。
醤油ベースで甘いんだか辛いんだかよく分からないでも濃い出汁が苦手で、外食で蕎麦やうどんを戴くことが少なくなっていた。
で。
神田藪そば。
この「藪系」と言われるお蕎麦が、昔懐かしい江戸風味の辛いおつゆで戴くお蕎麦だそうで。
(ちょっと”家系ラーメン”みたいでイヤな呼び方ですが、ガイドブックにもそう書いてあったので(笑))
ゴールデンウィークには上野の藪蕎麦にチャレンジ、うん、悪くない。
醤油辛くて、うーん、ほとんど生醤油!?と思いましたが、これはこれでそういうものだと思えば江戸の妙味がする。
有名な伊勢うどんや讃岐のぶっかけも生醤油かけまわしというのありますしね。
麺が非常に細く、コシもある。
うん、なかなかいいんじゃない?
というわけで、上野藪蕎麦ではお持ち帰りの麺つゆも購入しました♪
よって、この本家とか言われる神田藪蕎麦にも大変期待をしてチャレンジしたのですが。
うーん・・・なにしろ人気店!(上野もそうだったけれど)
テーブルとテーブルの間は狭いし、食べたらさっさと出ようねという雰囲気がまたむんむんと・・・
そうね、そもそも蕎麦はファーストフードなので、確かに、さっと食べてさっと席を立つのが正しい在り方かもしれませんね。
けど、池波正太郎のエッセイで、店の入れ込みでとか座敷で鴨南蛮で日本酒一合、仕上げに盛り一枚で・・・なんて読んでたものだから、なんだか優雅な食事風景を勝手にイメージしてたんですよね。
味も、辛いんだけれど、上野のと較べると普通の麺つゆのような感じで、そうですね、上野藪蕎麦のが、醤油辛さに特徴があって好きかなと思いました。
とにかく、一度は行ってみたかったお店なので、それはそれで満足!
もちろん、お蕎麦は美味しいです!!
あと、店内で注文を受けて厨房に伝える係りの方がいらっしゃるのですが、それがひどく印象的!
なんですかね、お正月の百人一首大会とか、天皇家の歌会始で読み上げる方いらっしゃるじゃないですか。
その調子で「盛り一枚~、天抜き一丁~」みたいに注文を朗々と読み上げるんですね。
最初びっくりしましたが、リズムをつけると記憶に刻まれやすく忘れない、のだそうです。
だからああいうふうなのかどうかは知りませんが(笑)
さて。
あっという間に食べちゃいますよ、せいろうそば一枚(笑)
そして、正直、うーん、これでおなか一杯になることはないな~、ちょっと物足りないな~と(笑)
しかも歩き詰めでもうちょっとゆっくり身体を休めたいな~って思ってたところへ・・・
そうそう!この近所には「近江屋洋菓子店」がある!
というわけで、イートインにチャレンジすることに。
こ・れ・が。
よかったんですよ!
先月、お誕生日のショートケーキを買った時には閉店間際でケーキの品揃えが少なかったのですが。
本日はありました!
憧れの苺サンドショート♪
かーなーり、大きいです(笑)
わぁ~、子供の頃だったら歓声を上げてただろうな~。(ていうか、つい「わぁ~!!」って言っちゃいましたが・笑)
うーん、これこれ!
懐かしい生クリームの味♪
苺も時期じゃないので粒は小さいけれど、うん、さすが材料には拘っているというだけあって、この時期の苺にしてはちゃんと甘酸っぱくて、苺だけ食べても美味しい!
そして、なにがいいって、ドリンクバー。
洗う手間を省くためかエコなのか(になるのか??)、食器類はすべて使い捨て、ペーパーのお皿とカップ、プラスチックのフォーク。
なのですが、このドリンクバーに並んだフレッシュジュースは、本当にフレッシュ。
カウンターの中でまさに目の前で!(笑)
グレープフルーツやレモネードががんがんミキサーにかけられています(笑)
それも、普通のミキサーです(笑)
それからなんと、ボルシチも飲み放題。
ボルシチも目の前のカウンターの中でぐつぐつ煮込まれています、しかも寸胴鍋とかじゃなくて、普通にご家庭用の片手鍋(笑)
もちろん珈琲やミルクも飲み放題。
私はレモネードとホットチョコレートを飲みました、美味っ!
そして私にとって良い喫茶店の条件とは「長居できるかどうか」ということ。
これ、一番大事!(笑)
お店にくるお客さん達が思い思いの時間を過ごしていれば◎◎◎。
近江屋洋菓子店は「ぜひ家の近くにあって欲しい!日参したい!」と思うお店でした。
さて、おなかも満たしたことだし、いよいよ古書店街へ!
うわ~本屋さんたくさん!!
軒先にはお買い得積み上げ商品が並び、店の奥にはそれぞれのお店が得意とする専門書が並ぶ。
軒先のラインナップに惹かれたら中に入ってもっとコアな書籍を手にとって見る。
古地図に芸能系に演劇に建築に美術に、、、それぞれのお店が得意分野を持っている。
私はどちらかといえば文芸一般が好きで、専門書には用はないんだな~。
と、ぷらぷら歩いていると!
ありました。
軒先に気になるラインナップ♪
文芸がメインで好きですが、それ以外でも社会学、民俗学、風俗、哲学、この辺りは大いに気になるところです。
で、一般人にも馴染みの深い講談社学術文庫。
これは普通にいまでも書店で手に入るんだけれど、物がモノだけにちょっとマニアックでニーズが一般文芸より少ない分単価が高い、というシリーズ。
新品とほぼ変わらない状態で、数百円の割引。
う~ん、これは買いだっ!
というわけで、こちらのお店では
・孔子
・古典落語
・善の研究
・菊と刀
を購入!
正規のお値段で購入すると4,850円するところがなんと3,100円♪
店内には私が好きそうな分野のちょっとだけマニア版、ハードカバーで5~8千円くらいのお値段の本がずらり。
わ~、欲しかったけれど、ちょっと私には手が出なかった本が安くなってる~♪
もっと専門的な本になると、定価よりバカ高い値段がついてしまって素人にはとても手が出せない、いわゆる稀観本系になってしまうのですが、ここでは、図書館には並んでそうな大学の先生方が書いた研究書系がたくさん揃っていて、お値段も定価よりお安くなっているものが多い♪
この古本屋さんは今後も要チェック!!
それからいろんなお店をちらちら覗きながら、古書店のデパートみたいなビルに到着。
ここでは児童書専門の古書店に入りました。
で、入るなり、ありました、懐かしい児童書。
松谷みよ子さんのモモちゃんシリーズ~!
今でも手に入るんでしょうけれど、私が読んでいたのと同じ装丁の本があるじゃないですか!!
わー懐かしいっ
手にとってみると、さすがに古くはあるけれど、汚れや破れはない様子。
いかにも汚いっていう感じではない。
なによりも子どもの頃繰り返し繰り返し読んでいた本。
しかも・・・なんと420円!!
子どもの頃、近所の教会が土曜日にやっていた「こひつじ文庫」という・・・なんですかねぇ。
教会の一室が図書室になっていて、土曜日の午後だけ解放してくれて、子ども達が集まってめいめいに本を読む。
時々教会の方が絵本を読んでくれたりする読み聞かせの時間もあったりする。
そこが大好きで、保育園から小学校低学年の頃通っていました。
そのうちに学校の図書室や県立図書館に通うようになると当然品揃えが断然上ですから、こひつじ文庫にも行かなくなりましたが、、、
教会、という独特の雰囲気。
普段は入れないのにその日だけは解放されるという特別感。
なにより、たくさんの児童書があって、自分のうちにはないお気に入りの本は何度も何度も読みたいので、小さいころは毎週土曜日をとても楽しみにしていました。
モモちゃんシリーズもこのこひつじ文庫で出会った超お気に入りの本!
で、買いました。
「ちいさいモモちゃん」と「モモちゃんとあかねちゃん」
嬉しいな~、こんな再会があるなんて~♪
そのほか、明治、大正、昭和の文芸書を専門にしているお店とか行ってみたんですけれど、お値段を見て即回れ右!(笑)
手に取るのも憚られるような、一冊三十万円くらいの本ばかり。
うかつに手に取って汚したり破ったりしたら買い取り!?
いわゆる初版本とかカストリ系とか少年少女本とか、そういった系列の気になる書籍ではあったのですが、怖くて触れませんでした(笑)
いや~、面白かったです、神田♪
意外にも、古書店のほかに多かったのが、スポーツ用品店。
アルペンとか石井スポーツとかミズノとかの大御所だけでなく、サーフィングッズ店とか自転車専門店とか。
へ~、不思議だな~、そっか神田って若者の街なんだ~。
確かに、古書店街でも若い人多かったです。
大学生くらいの若い人が嬉しそうに何冊も本を抱えているのを見ると、なんか嬉しいですね。
本を読むことが偉いというわけではないのですが、本は読んだほうがいい。
昔、教育実習に行ったときに指導教員の先生が生徒達に授業でこう語りかけていました。
「読書は追体験だ。一人の人生では味わうことの出来ないたくさんの人生を、読書をすることによって追体験していく、それが君達を豊かにする」と。
その言葉は私の胸にも深く刻まれました。
名作と言われ、100年読み継がれてきた本のなかには、「日本」がある。
日本は変わった、日本人は変わったと言葉面だけで表現される昨今。
日本の何が変わったのだろう。
日本人の何が変わったのだろう。
テレビは説明してくれない、ただ、言葉面だけをもっともらしく垂れ流していく。
読書することによって、日本人のルーツを知ることが出来る。
そして誰かの受け売りでなく、自分なりに「日本」とは「日本人」とはどんなものなのか、思考することも出来るようになる。
浮ついた言葉面だけに流されることのない価値観。
いろんな形で人は形成していくのだと思うけれど、読書もその手段のひとつ。
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