これが名画座!ちょっと古そうな映画館だなってくらいで、見た目に違いはない(笑)
これこれ、映画館の前で、「どんな映画なんだろう」ってポスターを眺めるのがとても好きでした♪
手書きの上映スケジュール!たまりませんねっ♪
さりげなく「二本見ていい」って書いてあった(笑)
入り口の手前に券売機が!これで券を購入するんだ~へぇ~
1929年に発売されたミネラルウォーター、そのころから富士山といえばバナジウムだったらしい!
・・・ていうか、バナジウムって・・・なんだっけ??(笑)
創業は昭和4年、尊敬・・・!
私が惹かれる夕刻の色、本当はね、富士山のシルエットがうっすらと、わりあい大きく見えていたの
肉眼では捕らえられたけれど、レンズでには写らなかった
人体の勝ちだね
今宵の月はまん丸で大きい
さすがに携帯カメラだと反射して上手く撮影できず(>_<)
もっと黄色く、落ち着いた光と色合いで、そして、大きかった
「目黒シネマ」という映画館があることを偶然知った。
そこはいわゆる名画座、公開を終えた旧作を二本立て、三本立てで格安に上映している。
・・・ということを知らずに、「なんだか面白そうなレトロ映画館がある!」「あ、上映作品が『南極料理人』だ!観たかったんだよね~!」「堺雅人大好き!」「行ってみよっかな」と、軽いノリで出かけた。
目黒なら大好きな東京都庭園美術館があるじゃん♪
朝一番に映画を見て、イタリアンでちょっと優雅なランチを楽しんで、それから午後は庭園美術館でゆっくり過ごそう♪素敵な休日になりそう!!
ところが。
冒頭述べたように、名画座はなんと二本立てだったのだ!!
そのことを知るのは、切符をもぎってもらった瞬間だった。
「最初は『南極料理人』からです」
・・・え?最初は??
二本の作品が交互に上映されることはスケジュールを見て知っていたが、まさか両方とも見られるとは!!
てっきり、どちらか好きな作品の上映される時間に合わせて映画館に赴き、好きなほうを観て帰るのだと思い込んでしまっていました(笑)
でも、思い出しました。
小学生の頃、映画は大抵二本立てで上映されていました。
そして気に入った映画は一日中映画館に入り浸って、二回、多いときで三回見ていました。
二作上映だから、見たいほうの映画が回ってくるまでの時間がひどく長く、どうやって潰すか、暗くなった映画館内という限定的な場所で様々な遊びを創作していました。
いつからだろう。
映画が一本立てになり、予約制になり、入れ替え制になったのは。
私が小学生の頃はどこの家にもビデオがあったわけではなかった。
たしか我が家にビデオデッキがやってきたのも、小学校高学年のときだったような気がする。
そして封切り半年弱でレンタルショップに作品が並ぶ今と違って、当時は一年くらいはレンタルが出来なかった。
観たい、と思った映画はレンタルを待たずにやはり映画館に観に行ったし、気に入った映画は一日中映画館に居て目に焼き付けるか、何度も観に行くか、どちらかだった。
私が初めて二度観に行った映画はミュージカル「アニー」だった。
次に三度観に行ったのは「スタンドバイミー」だった。
そして、その後ずいぶん大人になってから「タイタニック」。
そして記憶に新しいところでは「踊る大捜査線」(笑)
話がそれました(笑)
そんなわけで、映画館入り口で本日は「南極料理人」と「クヒオ大佐」の二本立てであることを知り、本日の予定は音を立てて崩れました。
でも、なんとなくワクワクする予定変更です。
レトロな映画館は私の予想を裏切ることなく、いえ、思った以上に手作り感の溢れる空間で、この空間を楽しむためだけにこの映画館に映画を観に来てもいい、とさえ思いました。
名画座は、上映者のセンスが楽しめる。
決められた映画を決められたスケジュールで上映する新作とは違う。
どんな映画を選ぶか。
どの映画を組み合わせるか。
きっとそれが名画座に勤める人の一番の醍醐味だろう。
今日は非常に混んでいました。
なんと、館内が明るくなったとき、通路の脇には座れなかった人達がパイプ椅子に座って映画を鑑賞していました。
堺雅人の人気なのだろうか?
それとも、名画座の魅力なのだろうか?
映画は二本ともとても面白かった。
期待していた「南極料理人」は期待に違わず、とても面白かった。
料理&食事、南極観測隊のみなさんの日常生活を面白おかしく、そして人情味溢れて描いてあるのはもちろんのこと、家族や恋人とのつながりも重すぎず、でもきちんと温かく描かれていて、すごくよかった。
観たあとに、「観てよかった」と思う映画でした。
もう一作、「クヒオ大佐」、これも、滑稽味と淡いペーソスを深刻すぎずエッセンスのように描き出していて、いずれの作品も、最近は邦画流行と言いますが、頷ける秀作だなぁと思いました。
忘れていたけれど。
映画って、結構好きだったんだなぁ。
高校生のころはモノクロームの映画に夢中でした。
ヴィヴィアン・リー、オードリー・ヘップバーン、グレタ・ガルボ、マレーネ・ディートリッヒ。
ビデオで観ていました。
大学生になるとすこしだけおこづかいに余裕が出てきましたので(親からの仕送りを上手にやりくりして・笑)、当時、真夜中過ぎにたしか1000円くらいでヘップバーン特集をやったりする映画館があり、友達と眠い目をこすりながら観に行き、そして歩いて二時間、三時間かけて家まで帰る・・・というようなことをしていました。
映画自体を楽しむことにプラスアルファして、映画が終わって深夜の三時、四時、人通りの少ない道を友人とぽつりぽつりと語りながら歩き続ける、、、そういう、傍から見れば馬鹿げていること、無意味なこと、無価値なこと、その行為事態を楽しいと感じるのが「青春」「思春期」だったのかもしれませんね。
レトロ映画館で、そんな懐かしいことも、思い出しました。