
毎日がこともなく過ぎていく。
ことに、感謝を忘れる私が、時々いる。
毎日がとりたてて格別のこともなく過ぎていく。
大きな不幸がないこと、への、感謝を忘れている私がいる。
「感謝をしなさい」
「感謝をしなければ」
人間は感謝を知らない生き物。
だからきっと「感謝」という言葉が生まれたのだろう。
いつもいつも、四六時中、寝ても醒めても。
感謝をしようと思えば、身の回りのすべてに感謝することが出来る。
そのくらい人間は、依存しなければ生きていけない生き物だ。
だけれど、もし身の回りのすべてに四六時中、二十四時間感謝し続けていたらきっと息が詰まる。
なので、人間は「忘れる」ことが出来る生き物になったのだと思う。
今日の出来事、良かったこともすこし悲しくなったことも。
どちらも人間は忘れてしまう。
だから明日も生きていける。
良かったことも悪かったことも。
忘れて、時々ふと思い出す。
だから人間に「感謝」という言葉が授けられたのかもしれない。
忘れていたことにほんのすこし感じる気まずさと気恥ずかしさのために。
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